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Published on 4月 6th, 2015 | by ダッド編集部

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【ゲイが考える】日本におけるエイズウイルス感染拡大の原因と防止策



2014年度東京都内のエイズウイルス感染者は20代で過去最多に

2015年4月6日付けのNHKニュースで、東京都内におけるエイズウイルス(HIV)感染者は20代で過去最多になったことが報じられました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150406/k10010039611000.html

まず、今回のこのニュースの数値について詳しく見ていきたいと思います。(HIVおよびエイズについて詳しいことは下記STD研究所さんのウェブページをご覧頂きたいと思います:
HIV感染症/エイズとは|STD研究所 性病についてのお悩み解決サイト

> エイズウイルスの感染が確認された20代の人は、去年より45人増えて148人

エイズウイルスとはHIVのことで、ウイルスを持っている状態の人が148人新たに見つかった、ということです。この時点では病気ではなく、身体に支障をきたす症状はありません。この新規感染者数が2014年東京都内の20代で過去最多だったということです。

> 発症した患者を合わせると前の年より43人増えて512人

これは上記の人数に加え、2014年にHIVウイルスからエイズを発症した人との合算値が512人だった、ということです。つまり「512-148=364人」が2014年に新たにエイズを発症したということですね。この合算値は過去3番目に多い数値だったようです。

そして、この合算値のうち96%が男性であり、その大半が性行為により感染したとのこと。つまり、ほとんどの人が同性愛的性行為により感染したということでしょう。

なぜ予防しないのか

SNSなどを見ると、「なぜ世のホモどもは予防しないのか、ゴムをつけないのか」という意見が散見されます。至極真っ当な意見ではありますが、HIVはキスや口淫などのオーラスセックスでも感染してしまいます。しかも、HIVの潜伏期間(エイズが発症するまでの期間)は5~10年とされているので、感染者も知らずに他の人に移してしまうこともあるのです。この避妊具の不万能さ潜伏期間の長さがHIV感染予防最大のネックとなっています。

※もちろん「妊娠しない」というリスクゆえか、ゴムをつけずに行為に及ぶ者も多くいるでしょう。

なぜ男性同性愛者が多いのか

男性同性愛者の感染者が多い原因の一つに、肛門を使った性行為があると言われています。HIVは傷口・粘液から侵入し感染するといわれ、身体を覆う皮膚から感染することはありません。しかし、肛門には粘液が多く、出血もしやすい箇所であるため、そこを用いた性行為は女性器を用いたそれよりも感染リスクが増えるとされています。

もっとも、前述したようにオーラスセックスでも感染してしまうのがHIVです。単純に、HIVに感染している男性同性愛者の割合が多く、閉鎖的なコミュニティの中で感染が拡がってしまっていることも大きな原因といえるでしょう。

このHIV感染者数、世界的に見ると現在アジア・アフリカの発展途上国における感染者数が大半を占め、日本以外の先進諸国は近年減少傾向にあります。しかも、発展途上国におけるHIV感染は性行為だけでなく注射器の使い回しなどによる他の原因も多いため、性行為により増加しているのは日本特有の現象といえます。

参考:AIDS/STI-related database Japan

なぜ日本のHIV感染者数が増えているのか

ここからは私の個人的な考察ですが、日本において感染者が増える原因は大きく2つあると考えます。

1. 単純に男性間での同性愛行為が増えている

先日渋谷区で「パートナーシップ証明」の条例が可決されたことを含め、2015年現在、社会的にはLGBTに対する追い風が吹いているといえるでしょう。LGBTに対して理解を示す人が増え、異性愛者と同じように扱うべき、という風潮が高まっていると感じます。これにより、同性愛者が出会いを求めやすくなり、気軽に関係を持てるようになってきていると感じます。

このようなことを申すのはLGBTに属する人間として筋違いかもしれませんが、私はこの追い風こそがHIV感染者増加につながっているのではないか、と考えています。

同性愛者、特に男性のゲイコミュニティは実に不貞な一面を持っています。あくまで私の経験論ではありますが、「会ったその日にセックスは普通」と考えている人が多く、相手のことをよく知らないまま行為に及ぶ人は、母数の少なさに反し異性愛者のそれよりもかなり多いと感じます。(私も若いころ一夜限りの関係を2度経験しています。)

多くの同性愛者が行きずりの行為に走ってしまう大きな原因は「どうせ結婚できないならパートナーを決めず好き勝手にやりまくろう」という浮浪者の思考があると考えます。LGBTの人権向上と一口に言いますが、それは法的な改革という恩恵を同性愛者が受けるだけでは成しえず、同性愛者自身の意識改革も必要になってくると考えます。人並みな異性愛者と同じく一人の相手と添い遂げる意識が強くなれば、行きずりによる感染経路が少なくなるのではないでしょうか。

そのためには法的な結婚が可能になることを始め、社会的に認められる存在になることが不可欠でもあるでしょう。同性カップルが声を大にして自分たちの関係を示せる社会…それがHIV感染者数増大への対策となるのではないかと考えます。現に、同性婚制度を整えている諸先進国でHIV感染者数が減少していることを見ると、この論はあながち間違いではないように思います。

※少し話題がそれますが、これに関連して此度の渋谷区のパートナーシップ証明制度は個人的には良い部分も悪い部分もあると考えます。同性カップルを自治体が認める制度は素晴らしいと思いますが、法的効力が弱いため同性愛者にとって実利になることが少なく、下手に世論を刺激し、国レベルでの同性婚制度の向かい風にならないか心配してしまう所です。

2. 若者のHIVについての認識が甘い

先述のNHKニュースにおいても「若年層のエイズ予防についての知識が不足している」という東京都のコメントがありましたが、私もそれに共感する次第です。

ゲイの世界には「ゲイの経験値」というものがあります。ゲイの世界に身を置いていれば、ゲイとして自身の身を物理的・精神的に守るために「どう生きるべきか」とか「何をすべきでないか」ということがわかっていくものです。

その中には「HIVに感染する確率を減らす経験則」というものもあります。「生でやらない」ということは勿論のこと、「口淫の前後はうがい・排尿をする」「発展場にはいかない」「HIVを持っていそうな人に近づかない」というようなことです。

あるエイズ治療に詳しいお医者さん曰く、ゲイの世界におけるHIV感染源はほとんどが発展場での性交による局地的なものだそうです。つまり、発展場に行かないことはもちろん、そこに足を運んでいるような人とは身体を重ねないことが有効な予防策になり得るわけですね。

このような「ゲイ世界における性の常識」は、異性愛者における性の常識に比べて知る機会が少ないのが現実です。ゲイの世界における危険な行為を知らず、性欲に従うまま発展場に行って生でやってしまう若い同性愛者も少なくありません。

私は、社会がもっと同性愛嗜好を打ち明けやすくなれば、このような「無知」を無くせると考えています。ゲイとして「すべき・せざるべき」を気軽に情報共有できるようになれば、「無知」によるHIV感染を少なくできると考えます。

後記

HIV治療には保険が適用されます。HIVの感染者を減らすことは、医療費の削減につながる重要な課題です。男性同性愛者には、心当たりがある場合は3ヶ月後に検査を必ず受け、完全にクリーンであるとわかる相手としか関係を持たないことを心がけることが求められます。行きずりの情事は絶対に良くありません。お互いが感染していないことを確認し合い、恋愛の中で行為をする健康的な関係を保つことが重要です。

そして、当事者以外の人には、LGBTの存在を認め、許容していくことを求めていきたいです。「感染するならば排他すべき」という短絡的で非人道的な意見は不毛です。他の先進諸国の例に見るように、LGBTが人並みに生きていける社会作りがHIV感染予防に繋がると私は信じています。

男色家 岡祭アケミ・零式
世界各地のレインボーコミュニティとつながりをもち、各国のLGBT・美男子事情を日々学んでいる。慶大卒。
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