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Published on 5月 25th, 2015 | by ダッド編集部

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【5月30日公開】映画「夫婦フーフー日記」を映画ライターが先行レビュー!



この記事の執筆者は、映画ライターの佐藤光さんです。 ダッド|育児ジェントルへ、プロがエスコート

『夫婦フーフー日記』

[製:2014年 監:前田弘二
出:佐々木蔵之介、永作博美、佐藤仁美、高橋周平/杉本哲太、]

前を向いて歩こう

17年間の「友だち期間」を経て結婚したコウタとユーコ。
入籍からまもなくして妊娠が発覚するが、その数ヶ月後、ユーコの直腸に悪性腫瘍が見つかる。闘病生活の様子を、ブログを使って報告するようになるコウタ。やがてそのブログは、夫婦や周囲の人々にとってかけがえのない心の拠り所となっていく。病と闘いながらの出産、短くも愛に満ちた母親としての日々を過ごしつつ、ユーコは天国へと旅立った。

悲しみに暮れる中、闘病ブログ出版の話が舞い込み有頂天になるコウタ。ところが四十九日を迎えるころ、死んだはずのユーコが、コウタの前にひょっこりと現れる。過去を振り返りながら今を懸命に生きる(?)、ダンナとヨメとひとり息子ぺ~の不思議な日々が始まった……。

映画「夫婦フーフー日記」先行レビュー!01

実在の闘病ブログを下敷きにした作品であるが、過去と現在のキャラクターが同一画面上に存在するという構成によって、一風変わったファンタジックな味付けがなされている。
ブログ出版用の原稿片手に回想シーンを眺める夫婦の姿はそれだけでかなりシュール。死んだはずのヨメからは「ハナシ盛り過ぎ!」「なんでこの場面を書かないかなァ~」などと手厳しいダメ出しが放たれ、その言葉にダンナはうろたえ、ヘソを曲げ、ときにツッコミ返す。息ピッタリな夫婦漫才さながらの掛け合いで、観ているこちらの気持ちもほんのりと和む。深刻なムードの中にも軽妙な滑稽さをブレンドしてみせるあたり、『婚前特急』(11年)で個性派揃いの面々を親しみやすく描いてみせた前田弘二監督の面目躍如たるところだろう。

映画「夫婦フーフー日記」先行レビュー!02

物語の性質上、つらい闘病生活や、残された者たちの悲しみを描写することもまた不可避である。
ヨメの病状が悪化していく中、現実とブログの内容に少しずつ乖離が生じてくる場面では、必死で自己を保とうともがくダンナの心的葛藤が垣間見えて痛々しい。にもかかわらず、この映画が終始一貫して前向きさを失わないのは、主人公夫婦に扮する佐々木蔵之介と永作博美をはじめ、登場人物それぞれが醸し出している微妙に毛色の異なったポジティブな雰囲気に因るところが大きい(ヨメの弟・ギテーを演じる高橋周平のスッとぼけた人柄など、予期せぬタイミングでホッと一息つかせてくれる)。

シンドいこともあるけれど、それでも前見て生きなきゃね」……何があろうと日々の歩みは止まらない。楽観とも達観とも呼べそうな姿勢のおかげで、悲劇の中にも希望を見出すことができるのだ。

映画「夫婦フーフー日記」先行レビュー!03

そして劇中で何度も映し出される、好物のハンバーガーを頬張ったヨメの幸せそうな表情。重要なシーンにさりげなく登場するこの「ヨメのソウルフード」が、ここぞという瞬間に夫婦と親子の絆を浮き出させてみせる。『婚前特急』でも、電車の去来と登場人物たちのある行為が物語の環をキレイに閉じていた。同じ小道具、同じ動作が、使われどころの違いによってどんな効果を生んでいるか……そんな視点からストーリーを追いかけてみるのも、また一興かもしれない。

5月30日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

 icon-arrow-circle-o-right 「夫婦フーフー日記」公式サイトはこちら

 icon-arrow-circle-o-right トークショー付き夫婦試写会の様子はこちら

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映画コンシェルジュ 佐藤光
1983年生。映像制作者・ライター。年間200本以上の映画や舞台を鑑賞し、買うCDはサントラばかり、いくら家計が厳しくともDVD・Blu-ray収集を止められない映画バカ。当の本人は「宵越しの銭っこは持たん主義」と涙目で強がっている。

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