ライフスタイル eyecatch_movie03

Published on 4月 13th, 2016 | by ダッド編集部

0

映画ギーク佐藤光の「クーデター」レビュー



この記事の執筆者は、映画ライターの佐藤光さんです。 ダッド|育児ジェントルへ、プロがエスコート

映画ライターが語る、映画「クーデター」感想

[2015年 監:ジョン・エリック・ドゥードル 出:オーウェン・ウィルソン、レイク・ベル]

脇目ふらずに逃げなんし

水道整備支援事業のため、家族と共に政情不安定なアジア某国へと旅立ったエンジニアのジャック。ところがホテルに到着した翌日、反政府組織によるクーデターが発生する。政府関係者や現体制支持派の人々だけでなく、外国人までも標的にした大粛清を開始する暴徒たち。妻子を連れ、命からがらホテルを逃げ出したジャックは、現地で知り合った英国人ハモンドの助けを借りて隣国への脱出ルートを見つけようとするのだが……。

[amazonjs asin=”B017XHXGIK” locale=”JP” title=”クーデター ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/特製ブックレット付) Blu-ray”]

「新天地」……期待いっぱい夢いっぱい、なんともワクワクする響きだが、最初はやっぱり不安が山積み。気候も言語も生活様式も異なる異国の地であれば、心細さはMAX値だ。新居にゃ着いたが電気は点かん、テレビは各局砂嵐。せめて英字新聞でも買えりゃあな……と、朝の散歩に出たジャックの眼前で、マキザッポや山刀を握りしめた群衆と機動隊が手加減無用のドツき合いをおっ始めた。「住めば都」だと?赴任早々いきなりの爆裂都市じゃねェか!!「国賊はフン縛れ!」「毛唐どもをブチ殺せ!」……戦慄のシュプレヒコールを繰り返しながら雲霞の如く押し寄せる暴徒の群れ(劇中、「ある意味では彼らも、資本主義大国が仕掛けたペテンの被害者なのだよキミ」という説明も一応は為されるのだが、描写される蛮行が相当エゲツないので弁護の効力はかなり薄い)から家族を守るため、ありったけの土地勘(無いも同然)とサバイバル・スキルを駆使してひたすら逃げまくるジャックの姿には、この先どうなることかと終始ハラハラさせられっぱなしである。

[amazonjs asin=”B003QUCXTC” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”エネミー・ライン Blu-ray”]

主演はオーウェン・ウィルソン。ウェス・アンダーソン監督とのコンビやベン・スティラー出演作など、コメディ畑での活躍で広く知られるオモロい系アニキである。見事なブロンドとジャッキー・チェン顔負けのデカい鼻、「現地人で~す!」なんてお寒い言い訳はどうしたって通用しないルックスの彼が、キャップとバンダナで顔を隠して見知らぬ街を右往左往……かつて『エネミー・ライン』(01年)でもセルビア武装勢力にさんざっぱら追い掛け回されたオーウェン兄さんだが、今回は自分だけでなく、女房子どもを引率しなければならない分ハードルはかなり高い。退路を断たれ、ビル屋上に追いつめられたジャックが、数メートル先にある隣の建物へ娘を放り投げる場面はかなりショッキングであるが、スーパーヒーロー的イメージからは程遠いオーウェン・ウィルソンがジャックを演じることで「それも已むなし!」と思わせてしまう(これが筋肉全盛期のシュワやスタローンであれば「ちっちゃい子どもの一人や二人、小脇に抱えて跳べるやろ」と要らぬツッコミが入ってしまうところだ)。

主役が非戦闘員である代わりに、という制作サイドの配慮か、アクションシーンのオイシいところを掻っ攫っていくのが、謎めいたイギリス男ハモンドに扮するピアース・ブロスナン。ホテルのバーで酔っ払って『マンマ・ミーア!』(08年)ばりの調子っ外れなカラオケを披露し、「グヘヘ、この国の女はエエぞー」などとゲスの極みチックなアピールしてみても、やっぱり滲み出ちゃう「殺しのライセンス」保持者のクールな雰囲気。手慣れたハンドガンさばきでタダモノジャナイ感を見せ、さほど長くない出演時間内でも強烈な印象を残す。ハァー、カッコいいっスなぁ……やっぱりアンタ、どこまでいってもジェームズ・ボンドだよ!!

スリラー映画」のレビュー一覧

佐藤氏の過去の映画レビューはこちらから

年間200本以上の映画を鑑賞する映画ギークがオススメの映画をセレクト!

映画コンシェルジュ 佐藤光
1983年生。映像制作者・ライター。年間200本以上の映画や舞台を鑑賞し、買うCDはサントラばかり、いくら家計が厳しくともDVD・Blu-ray収集を止められない映画バカ。当の本人は「宵越しの銭っこは持たん主義」と涙目で強がっている。

ダッド|育児ジェントルへ、プロがエスコート

Tags: , , , , , ,



Comments are closed.

Back to Top ↑
  • スポンサードリンク




  • 厚生労働省 イクメンプロジェクト賛同企業です

    ダッド|育児ジェントルへ、プロがエスコート

  • FACEBOOK