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Published on 6月 15th, 2016 | by ダッド編集部

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《R15+》映画「バレット」を映画ライターがレビュー。見所はヒル監督作品の懐かしシーンに体を張ったスタローン!



この記事の執筆者は、映画ライターの佐藤光さんです。 ダッド|育児ジェントルへ、プロがエスコート

映画ライター佐藤光が語る、映画「バレット」感想

※レビュー内にはネタバレを含みます。
※本作はR15+指定作品です

[2012年 監:ウォルター・ヒル 出:シルヴェスター・スタローン、サン・カン]

遺物だなんて言わせない!

あらすじ

元海兵隊員の殺し屋、ジミー・ボノモ。
女子供以外であれば報酬次第で誰でも始末し、証拠は残さない。だがある日、「同業者」のキーガンに襲撃されて相棒のルイスを失ったジミーは、自分たちを裏切った依頼主と共謀者、そしてキーガンへの復讐を誓う。一方、ワシントンD.C.の刑事であるテイラーは、死亡したルイスの前歴からジミーの名を見つけ出し、彼に接触。同じ相手を追っていた殺し屋と刑事は、巨悪を叩き潰すため手を組むことになるのだが……。

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チャールズ・ブロンソン主演の『ストリートファイター』(75年)で監督デビューし、いまだカルト的な人気を誇る『ザ・ドライバー』(78年)や『ウォリアーズ』(79年)を手掛け、『48時間』(82年)以降はハリウッドのメインストリームでメガホンを取る機会も増えてきたウォルター・ヒル監督。ところが、黒澤明の『用心棒』(61年)リメイク企画だった『ラストマン・スタンディング』(96年)あたりから、そのキャリアに陰りが見え始める(ちなみに『ラストマン~』は、故・淀川長治先生が日曜洋画劇場で解説を担当した最後の作品。かすれ声で語る先生のお姿は、本編以上に感動的だった)。起死回生の一発にもなり得たSFスリラー『スーパーノヴァ』(00年)では製作途中に監督の座を追われて批評・興行共に惨敗、いつしか主な活躍の場をテレビへと移し、気付けば最後の劇場用長編作『デッドロック』(01年)から約10年が経過していた。

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そんなヒル監督の苦境を救ったのが、『エクスペンダブルズ』シリーズ(10年、12年、14年)で80年代筋肉アクション・スターたちの復権を助力したシルヴェスター・スタローン。
自身もキツいスランプ期を経験したスライ、過去の遺物扱いされる苦しみはよく分かる。スライがヒルに「ワケぇ連中に爺の意気を見せてやりましょうぜ!」と言ったかどうかは知らないが、携帯電話やパソコンが当たり前のように小道具リストに記載されるようになった現代都市アクションでも、監督の気骨はとにかくブレない。ちょっとばかし説明不足気味だったり、理屈に合わない箇所があったとしても、そんなのは勢いとハードボイルドな雰囲気で強引に押し切ってしまう。何たって30歳そこそこで暴れ馬サム・ペキンパー監督の『ゲッタウェイ』(72年)の脚色をやった男だずぇ。『レッドブル』(88年)でも見せた「走行中の車内で股間にコーヒーをこぼす」ベタネタに始まり、立場も人種も超えた凸凹コンビという設定は『48時間』から拝借、さらに『ストリート・オブ・ファイヤー』(84年)でのマイケル・パレとウィレム・デフォーの決闘を彷彿させる斧を使ったバトル……と、懐かしいシーンの連続だ。
「ただ自作を焼き直しているだけじゃないか」って?そうかもしれない。だが今日び、互いの実力を認めあったライバル同士がチャカを放り捨て、斧でガッチンゴッチンと斬り結ぶ映画なんてニシローランドゴリラ級の絶滅危惧種ですよ。流行り廃りに関係なく、良いものは守っていかなければ、ね(だから決闘の最中、飛び道具で茶々を入れてくるテイラー刑事は無粋極まりない。分かっちゃいねえな若輩よ)。

一方、ヒル監督の男気に触発されたスタローンはと言えば、双肩から背中にかけてビッチリ彫られたタトゥー(自前)も露わに年齢不相応の大ハッスル。俳優が私生活でタトゥーを入れた場合、演じる役柄によっては撮影現場で面倒なメイクや照明調整の手間が増えてしまうケースもある。ゆえにスライがモンモンを背負った時、筆者はこれが肉体派俳優スライ流の「脱ぎ脱ぎ削減宣言」なのだろうと解釈してチョッピリさびしく思ったのだが、今回は「社会からのはみ出し者」という理由に加え、「娘が彫師」というしょーもない設定が足されているので無問題。
ははぁ、ヌード・シーンをオファーされた女優さんが使う「必然性(笑)があれば脱ぎます」ってフレーズはコレか。じゃあ今後スライが演じるキャラの身内には、誰かしら彫師を配備する方向でよろしくお願いしたいな……って御大、あとひと月足らずで古希(70歳)だよ!アンタ、やっぱり凄すぎる。

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年間200本以上の映画を鑑賞する映画ギークがオススメの映画をセレクト!

映画コンシェルジュ 佐藤光
1983年生。映像制作者・ライター。年間200本以上の映画や舞台を鑑賞し、買うCDはサントラばかり、いくら家計が厳しくともDVD・Blu-ray収集を止められない映画バカ。当の本人は「宵越しの銭っこは持たん主義」と涙目で強がっている。
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