【アカセカ】ヤタガラス(誰がために黄泉をゆく)の男子物語を攻略【覚醒ネタバレ有】
ヤタガラス(誰がために黄泉をゆく) 第三話 不安定な心
入り口を塞ぐ大岩をどかして、黄泉の窟へと足を踏み入れる。
ニニギ「ふむ……なんとも気味の悪い場所じゃのう」
アカセカ巫女「確かに……」
地上の薄明かりすら届かない窟の中では、道がどこまで続いているのかもわからない。
オロチ「行くぞ。いつまでも立ち止まっているわけにはいかないだろう」
オモイカネ「そうだね。いつ式神が襲ってくるかもわからないし」
意識を失ったままのヤタガラスさんを、オロチさんとオモイカネくんが両脇から支える。
ヤタガラス「……」
(ヤタガラスさん……)
私達は果実を求めて窟の奥へと歩み出した。
…
……
ヤタガラス「……っ、ココは……?」
アカセカ巫女「ヤタガラスさん!目が覚めたんですね!」
窟へと入ってしばらく経った頃、支えられていたヤタガラスさんが目を覚ました。
ヤタガラス「……!?アマツカミ?アマツカミはドコへ!?」
先ほどよりも意識がはっきりしているのかーー
ヤタガラスさんはもう、私をアマツカミとは間違えなかった。
ヤタガラス「貴方達、アマツカミをドコへ隠したんですカ!?」
ニニギ「落ち着くのじゃ、ヤタ坊!」
ニニギ「アマツカミはおらん。お前さんがさっき見ていたのは、幻じゃ」
ヤタガラス「……」
ヤタガラスさんの顔に失望の色がありありと浮かぶ。
ヤタガラス「アマツカミはいない……イナイ……」
アカセカ巫女「あの……」
恐る恐る声をかけると、琥珀色の瞳が私を捉えた。
ヤタガラス「幸せな夢を、見ていた気がしマス……」
ヤタガラス「……巫女サマ。やはり貴女から、アマツカミに似た匂いを感じマス」
ニニギ「お前さんが、先ほどアマツカミと間違えていたのも、そやつじゃよ」
ヤタガラス「嗚呼、そうですカ……やはり、ワタシの見立ては間違っていなかったのですネ」
ヤタガラスさんがふらふらとした足取りで近づいてくる。
アカセカ巫女「……っ」
その瞳に異様な光が宿っていると気がついた瞬間に、ぞくりと背筋が震えた。
陽 +12 声をかける
陰 +12 後ずさりする
ヤタガラス「……」
(怖い……)
思わず後ずさりすると、ヤタガラスさんが眉を下げた。
ヤタガラス「どうして逃げるのデス?巫女サマ……」
オロチ「おい、待て」
オモイカネ「ヤタくん!じっとしてて。体力は使わない方がいいよ」
オロチさんとオモイカネくんが、羽交い締めにするかのようにヤタガラスさんを引き止めた。
ヤタガラス「離してくだサイ。アマツカミ……巫女サマ……」
アカセカ巫女「……」
うわ言のようにつぶやき続けるヤタガラスさんを、私は不安な気持ちで見つめていた……
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