【アカセカ】ヤタガラス(誰がために黄泉をゆく)の男子物語を攻略【覚醒ネタバレ有】
ヤタガラス(誰がために黄泉をゆく) 第四話 黄泉の果実
病のせいで不安定な様子のヤタガラスさんをどうにかなだめつつ、私達は窟の奥へと進んだ。
オモイカネ「……これだ。文献にのってた果実に間違いない!!」
オモイカネくんが、弾んだ声を上げる。
私達は例の果実をもいで、ヤタガラスさんに食べさせた。
ヤタガラス「……ん…」
ニニギ「……思ったよりも早く見つかったのぅ」
オロチ「ああ。あとは地上に帰るだけだな」
オモイカネ「大変なのは、帰りだと聞くけどね」
果実を口にしたヤタガラスさんが、ゆっくりと目を閉じる。
その具合がよくなるまで、私達は少し休憩を取ることにした。
…
……
しばらくすると、ヤタガラスさんの呼吸が目に見えて落ち着いてきた。
アカセカ巫女「顔色もだいぶよくなったみたいですね」
ニニギ「熱も下がったようじゃの!」
ヤタガラス「……言っておきますが、感謝はしませんヨ」
むすっとしたその表情を見て、ひそかに胸を撫で下ろす。
(いつものヤタガラスさんだ……やっぱり、さっきは熱のせいで様子がおかしかったんだろうな)
陰 +14 今までのこと、覚えてますか?
陽 +14 安心しました
アカセカ巫女「今までの……ここへ来るまでのこと、覚えてますか?」
ふと気になって尋ねてみる。
ヤタガラス「さぁ……なんのことかわかりませんネ」
ヤタガラスさんは柔らかい笑みを浮かべるだけだ。
(冗談なのか。本気なのかわからないな……)
ヤタガラス「もう歩けマス。さっさとココから出まショウ」
ヤタガラス「別の意味で気分が悪くなりそうデス」
(そういえば、なんだか……空気が悪くなってきたような気がする)
それに気づいたのとほぼ同時に、窟の奥底の方からうめき声のようなものが聞こえてきた。
一同「……」
(ここには、死んだ罪人の魂が閉じ込められてるんだっけ……)
全員の視線が緊張の色を帯びる。
その時ふと、ヤタガラスさんと目が合った。
ヤタガラス「……何か気になることでもありましたカ?巫女サマ」
ヤタガラスさんが口の端をつり上げ、目を細める。
その表情を見た途端、心臓がどきっと跳ねた。
アカセカ巫女「……っ」
ヤタガラス「……どうした。行くぞ」
アカセカ巫女「は、はい!」
私はオロチさんの後ろについて歩き出した。
ヤタガラス「……」
歩き出してからも、後ろから視線を感じるような気がする。
ざわめく胸に手をあてたまま、私は地上を目指して歩を進めた……
次ページ:第五話 帰り道の罠