【安定のNTTグループ】IT人材積極採用中のNTTグループ一覧


学び・勉強 daddo141201_2

Published on 12月 1st, 2014 | by ダッド編集部

0

音楽理論的アプローチによるJ-POP評論 ①Mr.Children「名もなき詩」



この記事の執筆者は、音楽講師でゴーストライターのTobeyさんです。 ダッド|育児ジェントルへ、プロがエスコート

第1回:Mr.Childrenの「名もなき詩」を音楽理論の観点から分析

皆さんは、曲についての批評・レビューをお読みなったことがあるでしょうか。クラシック曲の場合、その分析は大勢の見識ある先達が記しており、ジャズや洋楽も、海外の批評家を初め多種多様なレビューがあるのを見かけます。

しかし、ことJ-Popの批評となると、NHK教育の「ソングライターズ」、あるいはほとんどの音楽雑誌よろしく、歌詞の分析やリリースの歴史に着目しており、その音楽性についてのレビューはほとんど見かけません。

本連載では、音楽理論的観点からJ-Popの曲を分析し、皆様にその魅力をお伝えしていけたらと思います。

第一回目はMr.Childrenの「名もなき詩」を取り上げます。私が最初に彼らの曲で引っかかったのはこの曲で、旋律が単なるドレミの上下からメロディに昇華し、且つ小技の効いた名曲だと考えております。

※以下のレビュー内容は音楽を学んだことがない方にとっては読み解くのに難しい内容になっています。次ページに簡易説明版も用意しているので、そちらも併せてご覧ください。

Mr.Childrenの音楽性を高みへと引き上げた一曲

G-Dur、4/4。トニックであるG6が続くシンプルな4小節がそのまま提示部に引き継がれる。しかし、その提示部では編成がエレクトリック・ギター、アコースティックギター、ドラムスとなり、本来入るべきベースがタセットとなり一般的な編成ではなくなっているが、これが逆に音楽に軽さを出すことに成功していると考えられます。

ドラムも決して一般的な8ビートを刻まず、タムを交えたプレイでフックをかけています。また、エレクトリック・ギターが左チャンネル、アコースティックギターが右チャンネルとセパレートしているミックスはビートルズを彷彿とさせます。

Aメロは2回繰り返しますが、1回目は10小節で不安定に、2回目は12小節となっている所にもアイディアを感じさせます。2回目ではベースが入ってきますが、リズムプレイに終始せず、オブリガート的な演奏をしているのが印象的です。

コード進行はトニックとサブドミナントだけを使い、且つメロディも順次進行主体で淡々と進み、トニックで終始しAメロだけで完結する形(ビリー・ジョエルのJust the way you are型)を取っているのも特徴の一つです。

本来サブドミナントからトニックへの進行はⅣ-Ⅰであるべきにも関わらず、Ⅱ-Ⅰの禁則(平行が出る)を取っているのは、さらに印象を薄める効果を出すのに成功していると考えます(ほとんどの場合、この間違った進行は良い効果を生みません)。

一般性を排し、深い情動を与えることに成功

Bメロで初めてコードが動き出し、そのままサビに突入すると見せかけてまたAメロに戻り、一見「A-A’-B-A」の形を取ると思いきや、最後のコードが本来のⅠからⅣに変化し、より印象的な和声進行を持ったサビに入ります。

一般的な曲にくらべ長いスパンを持ったA、Bメロを提示することにより、ここでほとんどのリスナーに深い情動を与えることに成功していると考えられます。

王道のサビを経た後の2コース目のAメロは12小節と、1回目にくらべほぼ半分にすることによって冗長になるのを抑止しています。また、小林武史氏は特殊楽器を使うのが上手く、ここでアコーディオンを入れており一般的なコード楽器であるピアノ等よりもより印象的にしています。

2回目のサビが終わったあと、特に印象的でない短いDメロを経た後ギターソロがあるのですが、デュアン・オールマンのようなボトルネック奏法を用いているのがまた、フックとなり得ています。

次のメロが16分音符主体のセクションは、新しいパートが出てきたかと思わせながらその後Bメロの変奏となっているので短いスパンでリスナーに不安→安定を思わせることに成功しています。

そして大サビ直前のドミナントで半音上に転調し大団円を迎えそのまま終止するかと思いきや、再びAメロに戻ります。そこではアコーディオンと右チャンネルのギターが裏メロでインタープレイを繰り広げているのが印象に残ります。最後のコードも9thのテンションが心に残ります。

一般的なバンド編成のうえで小技を多用した名曲

以上のように、この曲の成功は桜井和寿氏のメロディの良さだけでなく、一般的なバンド編成にも関わらず実に事細かにフックを入れている所にあると考えられます。それらは感性ではなく勉強しなくては手に入れられないものなので、小林武史氏の優れたプロデュース能力が光る一曲となっています。

音楽講師・ゴーストライター Tobey 音大卒業後、音楽講師を勤めながら各クライアントのゴーストライターとして活躍している。

この記事を読んだ方は、以下の記事も読んでいます。

 icon-arrow-circle-right 次ページ: 簡易説明版
スマートフォン買取

Tags: ,



Comments are closed.

Back to Top ↑
  • スポンサードリンク




  • 厚生労働省 イクメンプロジェクト賛同企業です

    ダッド|育児ジェントルへ、プロがエスコート

  • FACEBOOK